食べたことしかないけど横浜家系ラーメンの起源を語りたい

※虚構です

 

横浜家系ラーメンをご存知だろうか?

 

中太麺を基本に、スープはこってり豚骨醤油。チャーシュー、ほうれん草、海苔、煮卵をスタンダードなトッピングとして、お好みで濃いめ硬め多めが選べる国民食である。なお、筆者は寄る年波に逆らえず「硬め」しか頼めなくなった。大盛りも難しい。半ライス付きがちょうどいい。

 

一口に横浜家系といっても、〇〇家、××家と屋号がある。つまるところ元祖があり、枝分かれした結果が今の横浜家系ラーメンの現状と言えるのだが、では元祖どのようなものだったのか。食べたことしかないけど横浜家系ラーメンの元祖について語ってみたいなと思った筆者が独自の妄想でその真実に迫ろうと思う。

 

横浜と聞いて、読者諸兄は何を思い浮かべるだろうか。

 

そう、サザンオールスターズである。

 

もちろん桑田の故郷は茅ヶ崎だが、横浜と一括りにしていいと思う。かくいう筆者も独立前は千葉の幕張に住んでいたが、説明が面倒なので「メッセの近く(海浜幕張)です」と公言していた。上京した今も練馬と中野の中間みたいなところに暮らしているが面倒なので「高円寺です」と言っている。

 

横浜にいる、家族みたいなもの。これはもうサザンしかない。横浜家系ラーメン発祥のヒントはサザンに隠されている。

 

サザンの曲といえばTSUNAMIである。歌い出しはこうだ。

 

"風に戸惑う弱気な僕"

 

これは湯気に当てられた海苔を指している。

 

"通りすがるあの日の幻影"

 

これも海苔がパリパリからしっとりに移り変わる哀愁を歌った歌詞だ。多分残りの歌詞も全部海苔について話している。だって海産物だし。

 

ここまでの論証だと「いや、サザンが横浜家系ラーメンについて歌っているだけじゃん」という反応があるかもしれない。

 

しかし、横浜家系ラーメンがサザンをモチーフにして作ったと考えられる理由が確かにあるのだ。

 

ここで、サザンの構成メンバーを振り返ろう。

 

桑田佳祐(ボーカル・ギター)
関口和之(ベース)
松田弘(ドラムス)
原由子(キーボード・ボーカル)
野沢秀行(パーカッション)

 

である。ここで気づくことはないだろうか?

 

そう、冒頭で紹介した横浜家系ラーメンの構成要素である。これらが一つ一つサザンのメンバーと合致するのだ。

 

桑田佳祐=麺(主役だから)

関口和之=ほうれん草(ベースは縁の下の力持ち。ほうれん草、すなわち野菜も生きていくには欠かせない)

松田弘=チャーシュー(ガツンと胃にくる感じはまさに音圧)

原由子=煮卵(卵肌)

野沢秀行=海苔(美味しい)

 

そしてスープは私たち、ファンである。ファンの中にひときわ輝く具材たち。そう、横浜家系ラーメンはサザンと私たちの関係をラーメンという一つの形で表現した作品なのだろう。